誘われるのが嫌で敬遠していたゴルフを始めるから記録に残していく話②
前回からの続き。
打ちっ放しの練習場に入ると、そこはやたら綺麗な空間だった。冷房はしっかりと効いており綺麗に整頓された机、椅子。
こ、これが大人の世界…。そんなわりと本気で湧き上がってきた感情を押し殺し、僕達は冷静を装った足取りでカウンターの方へ向かう。
えーっと?70球1080円…??
まあ思ったほど高くはないな?
大人のスポーツと聞いていたからにはもっと高額なお金を要求されるかと思いきや、そこまででは無かった。
バッティングセンターが20球300円とか考えるとまあそんなもんだろう、というのが第一印象。
「一階がイイっすよ。どれくらい飛んだかとか分かりやすいし人気です。」僕の友人(年下)が言う。
「おーじゃあ空いてるのがこことここしかないけどそれでいっか。」と知らない感じを必死で隠しながら一階の席に決めた。
しかし、そこは端。真っ直ぐ飛ばすことすらままならないだろう僕にとってそれは致命的なんじゃないか…??
一抹の不安を覚えたが僕自身よくわからないのですがそのまま席へと向かった。
さて、いきますか!!
僕は初めて握るドライバーを手にし、何度か素振りをする。握り方だけは小さい頃に教わったことがあるので知っていた。
記念すべき1球目。
余計な力は入れず、自然体のまま、ボールから目を逸らさず、打った後もティーから目を逸らさず、スイング!!!
「うおおぉおぉぉぉ!!!」(力み)
ころころ…。
飛ばしたい方向が12時とすれば9時方向くらいに転がって行った。
真横ではないが9時半くらいの短り針の方向。
「はわっ、はわわ!!」
3つくらい向こうの人の所に転がっていく。
頼む、頼むから一段下に落ちてくれ…。
コトっ。コロコロコロ。
「ホッ…。」
くっ、やるじゃないか。
僕はこんなんじゃめげないぞ。
「うぉぉぉおぉぉぉぉ!!」
その後も空振りはしないものの、まともに真っ直ぐいい弾道で飛んだのはマグレの2回くらい。
結構体力的にキツイこともさることながら、指がめちゃくちゃ痛い。
グローブ必須とは聞いたけどここまでとら思わなかった。
ゴルフ、手強し。
あり得ないくらいの汗をかき、敗北感を背負って帰路についた。
電車の中でめっちゃ臭ってないか心配だった。
練習してやる!!!!